2024.03.20ブログ

マンションの給水方式を直結給水方式へと変更するメリット・デメリット

貯水槽方式やポンプ給水方式が多いマンションの給水方式ですが、最近は直接給水方式へと変更するマンションが増えてきています。

他の給水方式と比べてデメリットの多かった直接給水方式ですが、技術の発達によりデメリットが減ってきています。

そこでこの記事ではマンションの給水方式を直接給水方式へと変更するメリット・デメリットや変更する際の注意点などをお教えいたします。

 

直結給水方式とは


直接給水方式 変更1

給水管の水を一度貯水槽に溜めておいて各場所に給水を行う貯水槽方式に対して、給水管からの水圧を利用し直接各場所に水道を引くのが直結給水方式です。

一昔前の直結給水方式だと給水管の水圧などの問題で、水が3階辺りにまでしか届かないなどかなり不便でした。

しかし、最近では技術の発達によって増圧ポンプなどを利用し、15階建てのマンションであっても直接給水方式で対応できるようになっています。

 

直結給水方式へと変更するメリット


直接給水方式 変更2

直接給水方式へと変更するメリットとしては以下があります。

  • 貯水槽のスペースを別のことに活用できる

  • 貯水槽の点検や清掃が必要なくなる

  • お金のかかるポンプ交換が必要なくなる

  • 衛生的な水が水道から直で届く


貯水槽自体がなくなるためそのスペースが活用できることや貯水槽の点検・清掃が必要ないなどのメリットがあります。

以下では、上記の直接給水方式へと変更するメリットに関して、より詳細にお伝えしていきます。

 

貯水槽のスペースを別のことに活用できる


貯水槽方式だとマンションの屋上などに貯水槽を設置する必要がありましたが、直接給水方式であれば貯水槽そのものが必要なくなります。

変更することでそれまで貯水槽が合った場所のスペースが解放されて、別のものを設置したりと有効活用することができます。

何かしら置くスペースがほしかったけどなかなか確保できなくて困っているなら、直接給水方式へと変更すれば撤去した貯水槽分のスペースができます。

 

貯水槽の点検や清掃が必要なくなる


直接給水方式への変更により貯水槽が撤去されるため、これまで行っていた貯水槽の点検や清掃は必要なくなります。

こういった共用部分の点検や清掃の費用負担はオーナー側が行っていたので、その費用を別の予算などに回すことができます。

給水の方式を直接給水方式へと変更して、浮いた予算で別の設備購入を検討などができちゃいます。

 

お金のかかるポンプ交換が必要なくなる


必要となるポンプの値段が貯水槽方式と比べると、直接給水方式のほうが安くなることのほうが多いです。

給水関係のポンプは定期的に交換が必要となり、共用部分であるためその費用もマンションオーナー側の負担になります。

こういった費用負担が直接給水方式への変更によってかなり抑えることができるようになります。

 

衛生的な水が水道から直で届く


定期的な点検・清掃が必要な貯水槽方式の場合、点検や清掃が行われないとそれだけで不衛生な水が送られてくる可能性が高まります。

また点検や清掃を行っていても人の手によって、人体に悪影響を及ぼすようなものを貯水槽の水に混ぜられてしまう危険性もあります。

給水管から直で給水を行える直接給水方式であれば、衛生面において安心な水が直で届くようになります。

 

直結給水方式へと変更するデメリット


直接給水方式 変更3

直接給水方式へと変更した際のデメリットとしては以下の2つがあげられます。

  • 水道の料金が上がる可能性がある

  • 被災が給水に悪影響を及ぼすケースがある


場合によって水道の料金が上る可能性がありますし、被災が給水に悪影響を及ぼすケースがあります。

ここからは、上記の直接給水方式へと変更した際のデメリットについて、詳細に記載していきます。

 

水道の料金が上がる可能性がある


水道の料金は使用料によって変わりますが、ある程度は給水管の口径によって決まるようになっています。

給水方式を変更する際に給水管の口径を変更する必要が出てきて、増径工事などを行うと水道の料金が高まります。

水道局や工事を行う業者などに確認し上がる場合は、あらかじめ住人の方達に理解を求めておくのが良いです。

 

被災が給水に悪影響を及ぼすケースがある


特に困るのが被災が起こった際で、断水が起こってしまうと貯水とは違ってすぐに水が出なくなってしまいます。

また断水しなくても災害で増圧ポンプに不具合が出てしまうと、それだけで水の出が悪くなってしまうこともあります。

マンションの内部に病院やお店が入っているようなところだと、断水によって機能しなくなり住民以外にも影響が出るので、直接給水方式へと変更するかどうか慎重になる必要があります。

 

直結給水方式へと変更する際の注意点


直接給水方式 変更4

切り替え工事の際、受水槽を撤去し道路の下に通されている水道管から引き込んでいる管を太いものへと取り替える必要があるため、工事費用が高額になる可能性があります。

水道管の水圧状況が地域によって異なっており、低すぎたりすると直接給水方式にできないようなこともあります。

切り替え工事を行う前に、まずは水道局に切り替えても問題がないかどうかなどを確認しておく必要があります。

 

階数によっては増圧用のポンプが必要になるケースがある


直結給水方式は貯水槽やポンプが必要ない給水方式ですが、高層の場合増圧用のポンプが必要になるケースがあります。

増圧用のポンプが必要となるケースの場合、ポンプ自体の点検費用や交換費用がかかってくることになりますね。

受水槽方式で使用するポンプよりも増圧ポンプの方が維持費が高くなるため、結果として受水槽方式の時よりお金がかかってしまう可能性があります。

 

マンションの構造上向いていない可能性もある


直結給水方式が進化したことで貯水槽方式から切り替えているマンションが増えてきていますが、一概に全てのマンションが直結給水方式の方が良いとは限らないです。

マンション自体の規模や周辺地域・管理組合の考え方から、貯水槽方式のままにしておいたほうが良いケースもあります。

変更後にマンションの水道代が抑えられたとしても、変更する際には高額な費用がかかりやすいです。

一度マンションの住民にアンケートなどを実施し、本当に直結給水方式へと切り替える必要があるかどうか検討してみるのが良いですね。

 

マンションの給水方式には4種類存在している


今回受水槽方式から直結給水方式へと変更することについてお話してきましたが、マンションの給水方式には全部で4種類存在しています。

受水槽方式・直結給水方式以外に、加圧給水方式と直結増圧給水方式の2つもあり、それぞれが特徴を持ってます。

以下の記事で4種類あるマンションの給水方式に関してや変更する際のポイントなどについてまとめていますので、興味があれば読んでみてください。

【給水設備】マンションに採用されている4つの給水方式をご紹介(横浜市のマンションオーナー・管理会社・組合様へ)

 

まとめ


直接給水方式 変更5

今回はマンションの給水方式を貯水槽方式などから直接給水方式へと変更する際のメリット・デメリットや注意点について記載しました。

貯水槽のスペースが空いたり、ある程度費用を抑えることができるなど、料金関係のメリットなどもあります。

その反面水道料金が上がってしまったり被災時に悪影響が出やすいといったデメリットもあります。

給水方式の切り替えを検討したいなら、水道局・業者・住民それぞれに相談しメリットだけでなくデメリットも理解したうえでおこないましょう。

 

 

その他の給水配管、給湯配管のトラブルの料金など詳しくはコチラ!


 

 




神奈川水道コラム~雑談と世間話~

豆知識「水圧」とは?




通常、給水配管や給湯配管は水圧がかかっています。

 

上水道と言う、道路の下を走っている水道配管には圧力がかかっているので、ニュースで”水道配管に亀裂が入った”という映像には、道路に水が噴き出している光景が流れているのを見た事がある人も、いらっしゃるかもしれません。

 

なぜ、水圧がかかっているのかと言うと、水の圧力によって弁(水道メーター)を開けると自然に家の中まで水が流れ込むように作れば、家ごとに水を引き込む機械(加圧ポンプ)が必要にならないようになります。

 

なので、上水道の水圧は、家庭内で使用しているより強めに設定されていて、水道メーターや止水栓などで、丁度良い水圧に変更して、住宅などでは使用しています。

 

また、高層階にも届くように日々配管が強く丈夫にと開発されているのです。さすがに30階以上の超高層階には届きませんので、途中に増圧ポンプを設置しポンプアップしています。

 

もっと詳しく知りたい方は上水道(Wikipedia)や神奈川県~水圧に関するお問い合わせなども合わせてご覧ください。

(引用:はせがわせつび

 




●神奈川水道(水道局指定工事店)~弊社について~

 

【弊社作業内容】
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◆県営水道指定給水装置工事事業者(茅ヶ崎市)認定番号3021

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神奈川県全域を対応致します。

【政令都市】横浜市、川崎市、相模原市

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