給水装置は、通常は有圧で給水しているので外部から水が流入することはありません。ただし、断水、漏水で逆圧または負圧が生じた場合は逆サイホン作用により貯留水が逆流する可能性があります。逆流する可能性がある箇所では、末端の給水用具または末端給水用具の直近の上流側で次のいずれかの方法で汚染を防止します。
①逆流防止性能基準に適合する給水用具を設置する
②負圧破壊性能基準に適合する給水用具を設置する。
③規定の吐水口空間を確保する
④減圧式逆流防止器を設置する
【逆流防止性能および負圧破壊性能による逆流防止措置】
給水装置の末端に水受け容器と給水装置をユニット化した製品を設置する場合、自己認証または第三者認証制度によって、その製品が逆流防止性能または負圧破壊性能を有していることを確認します。
負圧破壊性能を有するバキュームブレーカーの下端または逆流防止機能が働く位置(取付け基準線)と水受け容器の越流面との間隔は150mm以上確保します。
大気圧式バキュームブレーカーは、最終の止水機構の下流側で、水受け容器の越流面から150mm以上高い位置に設置します。
圧力式バキュームブレーカーは最終の止水機構の上流側で、水受け容器の越流面から150mm以上高い位置に設置します。バキュームブレーカーに逆圧がかかるところには設置できません。
*取付け基準線が明確なバキュームブレーカーは、取付け基準線から水受け容器の越流面との間隔を150mm以上確保します。
ばねや自重で弁体を弁座に密着させ逆流を防止する逆止弁は、シール部分に夾雑物が挟まったり、シール材の摩耗や劣化により逆流防止性能を失う可能性があるので、使用を避けるべきです。
減圧式逆流防止器は、信頼性は高いが、適切な維持管理が必要で、汚染物が内部に入らないようにしなければならないです。
【吐水口空間の確保による逆流防止措置】
吐水口空間とは、吐水口の最下端から越流面までの垂直距離および近接壁から吐水口の中心までの水平距離です。越流面とは、洗面器などの場合は該当する水受け容器の上端を言います。水槽などの場合は、立取出しでは越流面の上端、横取出しでは越流間の中心を言います。吐水口空間の確保は水の逆流防止に最も確実な手段で給水用具の内部で確保してもよいです。
給水管の呼び径が13mmを超え、20mm以下の場合、近接壁から吐水口の中心までの水平距離および越流面から吐水口の最下端までの垂直距離は40mm以上とします。
浴槽に給水する給水装置は50mm以上の吐水口空間を設けます。
プールのように水面が波立ちやすい水槽、洗剤や薬品を扱う水槽に給水する給水装置は、200mm以上の吐水口空間を設けます。
【有害物質を扱う工場の給水装置】
事業活動に伴い、化学薬品工場、メッキ工場、クリーニング店など、水を汚染するおそれのある有害物質を扱う場所の給水装置は受水槽式として水の汚染を防止します。
神奈川水道コラム~雑談と世間話~
豆知識「バキュームブレーカ」ってなに?
給湯機器におけるバキュームブレーカとは、給水・給湯系統に負圧が生じたとき、衛生機器や水受け容器内に吹き出した湯水や使用後の湯水が逆流するのを防止するため、負圧の箇所へ自動的に空気を入れる機能を持つ機器(弁)のことです。
逆止弁と通気弁から構成されたブレーカの種類として、常時水圧のかからない「SHASE S211大気圧式バキュームブレーカ」と常時水圧のかかる給水システムに使用する「SHASE S215圧力式バキュームブレーカ」があります。
そのほか、米国には水栓出口に使用する「ホース接続型バキュームブレーカ」などのブレーカがあります。(引用:ベン)
豆知識「給水配管の古今東西」って?
普段意識することのない水道管ですが、不具合が生じると生活に支障をきたしますよね。
汚い水が出たり、つまったり。そういうトラブルが起きたら、水道管を点検、修理するした方が良いです。
町の水道局や業者に点検を依頼する前に、水道管の材質をある程度把握しておくことをおすすめします。水道管のトラブルには使用されている材質もしばしば関係しているからです。
~昭和49年あたりまで
昭和後期の配管は「亜鉛メッキ鋼管」と呼ばれる管でした。その名の通り鉄管に亜鉛で加工したモノでしたが、現在比べると、衛生的にも品質的にも好ましくなかった。
樋運も管内に錆でできたこぶが大量に発生していたのです。そのため赤水が出ることも頻繁にあり、錆にはバクテリアが発生。
その為、汚れとこぶとで管内が詰まってしまうこともしばしばありました。たとえ閉塞しなくても錆まみれの水はおいしくなく、体にも悪かったのです。
昭和50年~平成5年ごろまで
昭和50年以降、配管の問題を解決しようと苦心したうえで「硬質塩化ビニル鋼管」が完成します。
これは、鉄管内に塩化ビニルが組み込まれており、直管内は錆びることが無くなりました。
しかし、接合部やバルブは、以前錆びやすい鉄管が使われており、接合部が錆びるので、結局管内を詰まらせることも多々あったのです。
平成5年~平成10年ごろまで
接合部の問題を解決すべく「コア内蔵継手」が発明されました。 これで鉄管はほぼ使われなくなったのですが、継手には問題があり、ねじ込みが甘い場合、鉄管部分が露出し、結局錆が発生することもあったのです。
平成10年以降
そして、技術革新により「ステンレス鋼管」と「ポリエチレン管」が発明された結果、鉄さび問題に終止符が打たれました。 鉄管が使われなくなったことで錆こぶもなくなり、出てくる水もきれいになった。
また配管が詰まるリスクも軽減され、今ではおいしい水を安全に飲めています。(引用:桶川工業)
※築年数が経過している住まいは、、依然、鉄管が使われている建物もあります。水漏れなどが起きた場合、最新の配管部材に変更する事をお勧めしています。
近年では
給水配管材は、時代とともに新しい管材が開発され、共用部分では、2000年頃から、より耐久性の高い「ステンレス管」や「樹脂管材」を採用するマンションが増えています。
また、近年竣工のマンションは共用部、専有部ともに樹脂製の「ポリエチレン管(架橋ポリ)」や「ポリブデン管」などが用いられています。
こんなに短期間で進歩する給排水の材料。今後も楽しみです。
東京の水道の歴史は、遠く江戸時代にさかのぼることができます。
江戸時代の水道は上水とも呼ばれ、石や木で造られた水道管(石樋・木樋)によって上水井戸に導かれ、人々はそこから水をくみあげて飲料水・生活用水として使用しました。
江戸上水の起源は、天正18(1590)年、徳川家康の江戸入府時に開設された小石川上水であり、後に神田上水へと発展したと考えられています。
その後、上水は順次拡張され、承応3(1654)年には玉川上水が建設され、さらに元禄9(1696)年までに、本所(亀有)、青山、三田、千川の各上水が整備されました。
しかし、享保7(1722)年、神田・玉川両上水以外の4上水は廃止され、江戸時代の後半は主に神田・玉川の2上水が江戸の暮らしを支えました。
そして、現在は以下のような事をめざし、改革を続けていると言います。(引用:東京の水道)
東京水道のめざす方向
豊かな暮らしを支える水道
断水のない高水準な水道
次世代につなげる水道
地球環境に配慮した水道
分かりやすく親しみやすい水道
水道界をリードする水道
そんな中で、自分たち水道業者にできることは何でしょうか?
それは、日々の皆さんの暮らしを快適にするために支えることです。
不安の残る設備の改善点を話したり、そんなに不安にならなくても大丈夫と話したり、実際に問題が起きた場合に現場に行った時に、気にしていることなどお気軽にお聞きください。
専門分野の話しか確信をもって話せませんが、出来る限りのアドバイスが出来るように努力します。
豆知識「クロスコネクション」ってなに?
クロスコネクション(誤接合)とは、配水管(水道本管)から各ご家庭等に水道水を供給するための給水管(給水装置)が、「水道以外の管(井戸水、工業用水等)」と直接接続されていることを「クロスコネクション(誤接合)」といいます。
止水栓(バルブ)等を設け、蛇口から出る水を、水道水と水道水以外の水を切り替えて使用できるようにされている場合もクロスコネクションに該当します。
誤接合されやすい「水道以外の管」の例
●井戸水、湧水、工業用水、農業用水(パイプライン、畑かん)、再生水の配管
●受水槽以降の配管
●プール、浴場等の循環用の配管
●水道水以外の給湯配管
●ポンプの呼び水配管、冷却水配管
●雨水管、その他排水管等
なぜ禁止されているの?
水道の給水管と水道以外の管が接続されていると、バルブの故障や操作不良、閉め忘れなどにより井戸水等が配水管(水道本管)に逆流するおそれがあります。逆流した水が汚染されていた場合、周辺の水道水が汚染されるなど、公衆衛生上大きな被害を引き起こすことになります。
また、水道水が井戸等に大量に流れ込む可能性もあり、莫大な水道料金が発生する可能性もあります。(引用:仙台水道局)
豆知識「架橋ポリ」ってなに?
正式名称「架橋ポリエチレン管」といい、ポリエチレンの弱点を克服させた化学反応により熱にも強くなったというパイプです。
現在のマンションなどの配水管の主流となっています。保温材がもともと付いていて、その色でお湯か水かを識別しやすく、柔軟性もあるので、ちょっと固いホースのようなイメージで、急な角度には継ぎ手を使いますが、継ぎ手を使わずにカーブさせたりできます。
○ 長所
まず長所には、主に 以下の様なものがあります。
1.軽く、柔らかくて、取り扱いが楽。
2.接続もワンタッチで簡単。(接着剤等が不要)施工時間も短縮できます。
3.耐熱性があり、給水・給湯の両方に使用可能。(最高使用温度95℃まで)
4.優れた耐衝撃性、耐食性。一般の給水/給湯の場合、耐用年数30年以上の実績あり。(耐用年数は使用条件により異なります。)
また、パイプがたわむので、地震で破損しにくい。
5.内面が非常に滑らかで、スケール(水アカ、湯アカの様なもの)が付きにくく、衛生的。
などなど、メリットは豊富です。
○ 短所
そして短所は、長所より優位に立つものではありません。
日光に弱い事。やむを得ず屋外配管する場合、適切な遮光処理が必要です(ちなみに、さや管に通すだけでは不十分で、耐候性のある配管カバー等を用います)。
溶剤/薬剤/可塑剤など(例えば、接着剤、ペンキ、洗浄剤、テープの接着面など)にも弱いので、それらに接触させてはいけません。
また、接続のやり直しが出来ない事もあります。
ネジでしたら接続し直しが出来ますが、架橋ポリ管のワンタッチ差込口に挿入されたパイプは、抜いたり、分解して取り外す事が出来ません。(一部メーカーでは、専用の用具で取り外せるものもあります。)
そして、高機能で精密な構造である為、従来のネジこみ式や接着式の継手と比べ、お値段が高くなる事もデメリットとして挙げられるかもしれません。
とはいえ、簡単さや時短など、前述のメリットは強力で、近年 急速に普及が進んでいます。
(参考:架橋ポリ管.com)
●神奈川水道(水道局指定工事店)~弊社について~
【弊社作業内容】
一戸建て・マンション・店舗においてキッチン(台所、厨房)、トイレ、浴室、洗面所、洗濯等の水道トラブルを熟練のスタッフが丁寧に修理しますので安心してお任せください。
配管の水漏れを修理をしたい、配管の引き直しをしたい、下水つまりの解消、下水管を修理したい等のご要望も、高い技術で信頼と実績がございます。
【その他の作業】
階下漏水や屋外の水栓柱・散水栓の水漏れ(土、コンクリート)、蛇口の修理・交換、トイレの修理・交換、洗面化粧台交換、製氷機の設置等にもスピーディーに対応します。
【お見積り】
ご相談・お見積りは無料で、お気軽にご相談下さい。
出来るだけご希望金額に沿えるように致します。
【営業時間】
年中無休で9~23時まで営業しておりますので、電話またはお問い合わせメールより、お気軽にご連絡ください。(場合によっては夜間対応も実施します)
現場をみて無料でお見積り致します。予定が空いていれば即日対応致します。
【資格】
給水装置工事主任技術者の資格を有しています。
水道局指定工事店です。
◆県営水道指定給水装置工事事業者(茅ヶ崎市)認定番号3021
・対応地域
神奈川県全域を対応致します。
【政令都市】横浜市、川崎市、相模原市
【横須賀三浦地域】横須賀市、鎌倉市、逗子市、三浦市、葉山町
【県央地域】厚木市、大和市、海老名市、座間市、綾瀬市、愛川町、清川村
【湘南地域】平塚市、藤沢市、茅ヶ崎市、秦野市、伊勢原市、寒川町、大磯町、二宮町
【県西地域】小田原市、南足柄市、中井町、大井町、松田町、山北町、開成町、箱根町、真鶴町、湯河原町
日程の都合がつけば、静岡県東部や東京都内も対応しますのでお気軽にお問合せ下さい。
現場を見て最適な方法をご提案いたします。
水道トラブルでお困りの際は神奈川水道へお問合せ下さい。