適正に施工された給水装置でも、維持管理の適否は安全な水の安定的な供給に多大な影響を与える為、給水装置工事主任技術者は、給水装置の維持管理について、使用者に対して適切な情報提供を行う必要があります。
配水管からの分岐以降、水道メーターまでの間の漏水修繕などの維持管理において、水道事業者が無料修繕を行う範囲は、水道事業者によって異なります。
水道メーターの下流から末端給水用具までの間の維持管理は全て使用者の責任です。
使用者から末端給水装置に供給された水道水の水質異常を連絡された給水装置工事主任技術者は直ちに水道事業者に報告しなければなりません。
給水装置工事主任技術者は、給水用具の故障の問合せが合った時、現地調査を行い、使用者が修繕できるもの、指定給水装置工事事業者ができるもの、製造業者でないと出来ないものかを見極め、使用者に情報提供を行います。
【異常な臭味】
水道水の味、臭気は「異常でないこと」と定められ、無味無臭に近いものです。塩素臭以外の臭味があった場合、水道事業者に連絡し、水質検査を依頼します。接着剤、切削材、シール材、油類、殺虫剤、除草剤が合成樹脂管(硬質塩化ビニル管)に浸透すると、油臭・薬品臭が発生することがあります。塗料や有機溶剤が硬質塩化ビニル等の合成樹脂管に浸透すると、シンナー臭が発生することがあります。
水源の河川の水温が上昇すると、藍藻類などの微生物が繁殖してかび臭・墨汁臭が発生することがあります。臭いの原因物質はジェオスミンと2-メチルイソボルネロールです。
工場排水、下水、薬品が混入すると塩辛い味、渋い味、苦い味、酸味を感じることがあります。この場合、クロスコネクションの恐れがあるので直ちに飲用を中止します。給水管に鉄、銅、亜鉛などの金属が使用されていると金気味、渋味を感じます。この場合は飲用前に一定時間管内の水を排水します。
【異常な色】
水道水が白濁色に見え、数分間で解消する場合は空気の混入によることが考えられます。この場合は問題ありません。水道水が赤褐色または黒褐色になる場合は、鋳鉄管、鋼管の錆びが流速の変化、流水の方向変化により流出したもので、使用時に一定時間排水すれば回復します。常に発生する場合は管種変更が必要です。
衛生陶器で青い色に染まるような場合は、銅管から出る銅イオンが脂肪酸と結びついて出来る不溶性の銅石鹸が付着している状況で起こります。この現象は、一定期間の使用で銅管の内面に亜酸化銅の皮膜が生成し、起こらなくなります。
【異物の流出、出水の不良、汚水吸引】
配水管や給水装置の工事の際に、水道水に砂や鉄粉が混入すると給水用具を損傷することがあるので、水道メーターを取り外して、管内からこれらを除去します。
給水栓から黒色、白色、緑色の微細片が出るのは、止水栓、給水栓、湯水混合水栓に使われているパッキンなどのゴムが劣化し、細かく砕けて流出してくるのが原因と考えられます。
既設給水管に亜鉛メッキ交換を使用していると内部にスケール(赤錆び)が発生しやすく、年月を経ると共に給水管断面が小さくなり出水不良を起こすことがあります。この場合は管の交換が必要になります。
配水管の工事で断水した場合、通水の際の水圧によりスケール等が水道メーターのストレーナーに付着し、出水不良となることがあります。このような場合はストレーナーを清掃します。(参考:厚生労働省)
神奈川水道コラム~雑談と世間話~
豆知識「水道の蛇口」ってどうなってるの?
水道蛇口を分解すると意外に多くのパーツで構成されています。普段ではあまりなじみのない部品もあると思いますが、ホームセンターなどでも各部位毎に販売されていますので、蛇口の増設や交換をする際の参考としてご紹介します。
①ハンドルビス
別名、色ビスと呼ばれる部品で蛇口ハンドルを固定するためのネジとなります。色がついていないもののありますが、色つきの場合は水は青、湯は赤色で区別します。ハンドルがぐらぐらする場合はこのハンドルビスの緩みが原因であることが多いです。
②蛇口ハンドル・蛇口レバー
シングルレバーやツーハンドルなど一般的な取っ手からタッチレスタイプまで、種類は多岐にわたりますが吐水・止水など水量調整の指令となる部品です。レバータイプは上下左右に動かしますが、力が入りやすい構造のため、ハンドルタイプに比べて消耗しやすい部品です。
③スピンドル
スピンドルとは水道蛇口のハンドルをひねると上に上がる事で水量を調節するための部品です。金属製ですが、長年使うとすり減ることで消耗します。水栓のサイズによってスピンドルの径や長さも変わってきますので交換の場合は注意が必要です。
④コマパッキン
蛇口のコマパッキンはケレップと呼ばれ吐水口へ水が出るのを直接せき止める役割を果たしています。スピンドルを上げることでパッキンも一緒に上がり、水が出るようになります。
コマパッキンはゴムのため消耗しやすい部品です。ハンドルを締めても吐水口からポタポタと水が止まらなくなったら交換時期です。
⑤蛇口スパウト
スパウトとは本体から蛇口先端の吐水口へつながるパイプのことです。
シングルレバーの混合水栓には内部にバルブカートリッジが入っておりハンドルと連動した吐水量と湯温の調整を行っています。水栓金具本体とナットで固定しますが、可動部分のためゴムパッキンを使用しますので、ナットの継ぎ目で水漏れした場合は、ゴムパッキンを交換して修理します。
⑥蛇口キャップ
蛇口先端に取り付ける泡沫キャップ(泡沫金具)や断熱キャップなどが一般的です。泡沫キャップは水に空気を混ぜることで水流が柔らかくなり、水撥ねを防ぐ役割を担っています。
シャワーヘッドなどと交換することも可能です。
また、古くなった水道管にはスケールと呼ばれる錆などが発生しますので、泡沫キャップがフィルターとなり、吐水口から流れることを防いでくれます。水が細くなったなと感じた場合は、泡沫キャップにゴミが溜まり、流れを悪くしている場合がありますので、確認してください。
(交換できるくん より引用)
ぜひ、自分で交換してみたい方は、こちらも参照ください。
(洗面水栓の部品交換のDIYしているページ)
豆知識「浄水器」ってなに?
【浄水器とは、水道水に含まれる物質を除去するものをいいます】
●現在、浄水器という名のもとに、いろいろな水処理機具が販売されています。
今、公式に「浄水器」というのは、水道水の中に含まれる残留塩素やトリハロメタン等の物質を除去または減少させる機器をさしており、法律や規格基準によって定められています。
●家庭用浄水器の大きなはたらきは、活性炭のもつ多孔質な表面で、化学反応や吸着力をはたらかせ、残留塩素やカルキ臭、カビ臭、そして、有機物を取り除き、そして、ろ過膜(中空糸膜)では、一般細菌やカビ類、赤サビなどを取り除くことです。
浄水器の目的をひと言でいえば、有効なろ材を組み合わせて、水道水をろ過し、「おいしくて、安心な水」をつくることといえるでしょう。
●浄水器は、一般細菌の除去はもちろん、大腸菌類やクリプトスポリジウムなども除去します。これらは本来は水道水としての水道基準に則して除去されているはずです。
しかし、万が一に入り込んでいたとしても、中空糸膜などの精密ろ過機能を備えた浄水器や、その他ろ材の工夫などにより、より安心な除去が可能となっています。
【使用上のご注意】
●ただし浄水器のご使用に当たっては、必ず守っていただきたいことがあります。
それは浄水器に表示されている期間内に、早め早めにカートリッジを交換し、常に安心して水をご利用いただきたい点です。
カートリッジ内に滞留した一般細菌については、約5~10秒ほど浄水を流しっぱなしにして、滞留水を捨てることで解消します。
銀の抗菌作用を用いたり、紫外線装置などで一般細菌などの繁殖を抑える製品もあります。
(浄水器協会より引用)
豆知識「中水道」ってなに?
中水道とは、上水道・下水道の中間のような位置づけのもので、「雑用水」とも呼ばれています。
生活排水や産業排水を人体に無害な状態に処理して再利用している水のことを指すのです。
具体的には、公園にある噴水の水・公衆トイレの用水など直接人間の体に触れる事がないような場所で使われる水は中水道であることが多いようですね。
上水道とは異なり、中水道は塩素などによる消毒を行わないために、このような人体に直接触れる事がない場所での使用のみ可能とされています。
つまり、トイレに流れる水は中水道ですがウォッシュレットから出てくる水はきちんと消毒された上水道ということになります。
「それなら全て上水道で良いのでは?」
と考える方もいらっしゃるでしょう。
しかし、面倒でも中水道を使う事には理由があります。
それは、都市部を中心とした人口密集地帯において上水道の「水源」を確保することが難しくなってきているという事が背景にあります。
もちろん、水源が確保できず水がなくなるというほどひっ迫しているわけではありませんが、新たに水源を確保するには高いコストがかかってしまうようです。
そこで、使用用途を限定し上水道のような厳しい基準を設けることなく人体に無害な範囲で使える水という目的で「中水道」が使われているというわけです。
これが今以上に普及すれば限りある資源を有効に活用することができますし、後世にも十分に上水道に使う事の出来る水源を残していくことが出来ます。
ですが、中水道は上水道のように各種設備がそれほど整備されていないのが現状です。
これからさらに中水道に関連する設備を整備していくとなると莫大なコストがかかってしまう点は大きな問題として注目されているようですね。
しかし、上水道・中水道・下水道とそれぞれに役割を分担させることは非常に効果的な事であると考えられますよね。
豆知識「鉛中毒」ってなに?
鉛中毒には様々な症状が現れることが確認されています。
貧血・関節痛・嘔吐・腹痛・血圧上昇・便秘・頭痛などから感覚喪失・人格変化・不妊・錯乱などの重大な影響をもたらすとされているのです。
これだけ見ても非常に危険なものであると感じられるはずです。
最悪の場合は記憶障害やこん睡状態に陥ってしまうこともあると言われているほど恐ろしい中毒なのです。
しかし、鉛中毒の恐ろしいポイントは他にもあります。
風邪やインフルエンザであれば体の異変にすぐ気づくことが出来るでしょうが、鉛中毒の場合は知らず知らずのうちに体内に多くの鉛が蓄積してしまった後に症状が出始めてしまうのです。
無症状でも実際には鉛中毒予備軍のような状態になっている可能性があるというわけですね。
これって怖いことだと思いませんか?
このような事実が解明されたことにより、日本でも鉛を使った配管を早急に撤去すべきだという声が高まり材質も他のものへと変換されて行ったのです。
水道は毎日使いますし、人間が生きるうえでは欠かせない「水」を運ぶ大切な存在ですよね?
その大切な水を運ぶ水道管に鉛が混入してしまうということは大問題です。
ですから、一刻も早く鉛管は完全撤去しなくてはならないものであると考えられますね。
もし仮にご自宅の水道管が鉛管であるという方は、すぐにでも「浄水器」を設置しておくと良いかもしれません。
●神奈川水道(水道局指定工事店)~弊社について~
【弊社作業内容】
一戸建て・マンション・店舗においてキッチン(台所、厨房)、トイレ、浴室、洗面所、洗濯等の水道トラブルを熟練のスタッフが丁寧に修理しますので安心してお任せください。
配管の水漏れを修理をしたい、配管の引き直しをしたい、下水つまりの解消、下水管を修理したい等のご要望も、高い技術で信頼と実績がございます。
【その他の作業】
階下漏水や屋外の水栓柱・散水栓の水漏れ(土、コンクリート)、蛇口の修理・交換、トイレの修理・交換、洗面化粧台交換、製氷機の設置等にもスピーディーに対応します。
【お見積り】
ご相談・お見積りは無料で、お気軽にご相談下さい。
出来るだけご希望金額に沿えるように致します。
【営業時間】
年中無休で9~23時まで営業しておりますので、電話またはお問い合わせメールより、お気軽にご連絡ください。(場合によっては夜間対応も実施します)
現場をみて無料でお見積り致します。予定が空いていれば即日対応致します。
【資格】
給水装置工事主任技術者の資格を有しています。
水道局指定工事店です。
◆県営水道指定給水装置工事事業者(茅ヶ崎市)認定番号3021
・対応地域
神奈川県全域を対応致します。
【政令都市】横浜市、川崎市、相模原市
【横須賀三浦地域】横須賀市、鎌倉市、逗子市、三浦市、葉山町
【県央地域】厚木市、大和市、海老名市、座間市、綾瀬市、愛川町、清川村
【湘南地域】平塚市、藤沢市、茅ヶ崎市、秦野市、伊勢原市、寒川町、大磯町、二宮町
【県西地域】小田原市、南足柄市、中井町、大井町、松田町、山北町、開成町、箱根町、真鶴町、湯河原町
日程の都合がつけば、静岡県東部や東京都内も対応しますのでお気軽にお問合せ下さい。
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