写真を見ると便器の後ろ側が黒くなっています。おそらく、便器に付いている黒い樹脂の部分が手で触ると黒くついたので、劣化してピンホールがあいて僅かに水漏れしたと考えられます。
そこでトイレの交換をお客様に提案して了承を得たのでトイレを交換致しました。LIXIL(旧INAX)のトイレだったので、同メーカーのアメージュZに取り替えました。
便器
タンク
ウォシュレット
ガスケットとフランジ
【トイレ取り替え作業】
①屋外の水道メーターのバルブを時計回りに回して閉めます。
②ウォシュレットを取り外します。ウォシュレットの横のボタンを押しながら本体をスライドさせるとウォシュレットが取り外せます。止水栓に繋がっている分岐栓を、ナットをモンキーレンチで回して取り外します。
③タンクを取り外します。タンクの下に便器と繋がっているビスが2本付いているので、メガネレンチで反時計回りに回してビスを外します。それでタンクの固定が無くなるので、上に持ち上げて取り外します。
④便器を取り外します。便器には手前1本、奥に2本、化粧蓋付きビスが付いているので、プラスドライバーあるいは電動インパクトドライバーで反時計回りに回して外します。ビスを3本とも取ったら、便器の側面を両手で持って力を入れて持ち上げます。200芯ソケットのゴム部分に便器が密着して付いているので、固くて取れない時があります。その場合は左右に便器を振りながら徐々に持ち上げると便器が取れます。
⑤200芯ソケットを取ります。200芯ソケットは便器のメーカー、品番によって異なるので新品に交換する必要があります。排水管に糊付けしているので、ソケットの下にノコギリを差し込み、床のツラで切断します。ソケットを取ると、排水管に糊付けしている塩ビ管があるので、糊付けされている塩ビ管の部分だけマイナスドライバーとノコギリで取り除きます。
⑥200芯ソケットを取り付けます。新しい200芯ソケットを取り付けます。排水管に持ち出しソケット(75mmか100mm)を糊付けし、持ち出しソケットに200芯ソケットを糊付けします。200芯ソケットも向きがあるので施工書記載通りに取り付けます。
⑦便器を取り付けます。200芯ソケットに便器を密着するように差し込み、ビスを3本取り付けます。手前のビスのところには固定片を床につける必要が有ります(固定片の位置施工書に記載あります)。
⑧タンクを取り付けます。タンクを真っすぐ置いてビス2本をタンク下から締めます。
⑨ウォシュレットを取り付けます。便器にベースプレートを設置します。便器の裏からビスを2本締めて、ウォシュレットをベースプレートに差し込みます。分岐栓を止水栓の上に取り付けます。
⑩屋外の止水栓のバルブを開栓します。
⑪水漏れを確認します。タンク周り、ウォシュレット周り、便器の下、分岐栓周りから水漏れがなければ完了です。
【200芯ソケット】
200芯ソケットとは、壁から床の排水管まで200mmの距離で、排水管に挿すソケットのことです。排水管にこの200芯を糊付けしてこの上に便器を押し込んで固定させます。
【昔のトイレの排水芯】
1995年以降の便器の排水芯は200㎜で統一されていますが、1995年以前の排水芯はまちまちです。
なので、アジャスターで200㎜に変換する必要があります。
アジャスターにも排水芯の範囲があるので、交換する前に排水芯の範囲を調べておきます。
【排水芯について】
今回は床排水ですが、マンションでは壁排水が多いです。
壁排水の場合は、床から排水管中心までの高さを測ります。
120㎜か155㎜なので、どちらかを測ってから対応出来る便器を調べる必要があります。
排水管と便器の間に、アキレスジョイントを繋げることで、排水の道を作ることが出来ます。
床排水の場合は排水管に糊付けしていますが、アキレスジョイントの場合はマイナスドライバーで閉めているだけなので、取外し、取り付けの施工は容易です。
神奈川水道コラム~雑談と世間話~
【LIXIL製アメージュZの特長】
1、きれいがつづく アクアセラミック
従来の衛生陶器ではできなかった「ガンコな水アカ」も「汚物」もどちらも落とせる、お掃除ラクラクな衛生陶器です。
2、フチレス形状
便器のフチを丸ごとなくし、サッとひと吹き。
3、強力水流 パワーストリーム洗浄
勢いのよい水流で、フチがなくてもグルッと強力に洗い流します。
4、シャープなフォルム
シャープで足元スリムなフォルムは、汚れも吹きやすく、お手入れ簡単です。
※衛生陶器ご使用の場合の注意点
衛生陶器本来の防汚性能を十分発揮させるため、撥水作用や表面コート作用のある洗剤やお掃除道具は使用しないでください。清掃をする場合は中性洗剤(研磨剤なし)をご使用ください。強いアルカリ性の洗剤には、衛生陶器の表面を傷つけたりするものがありますので、使用しないでください。
【トイレの排水について】
床排水 壁排水
トイレの排水は床排水と壁排水の2種類あります。
そして、床排水の場合は壁から排水管までの中心までが200㎜と決まっています。
ただ、1995年以前のトイレの場合の場合は排水芯がまちまちなので、リモデルソケットで排水芯を200㎜に変換する必要があります。(ゆえに「リモデル」なのです。)
また、壁排水の場合は床から排水管の中心までの高さが120㎜か155㎜かのどちらかです。
トイレを交換するには床排水にせよ、壁排水にせよ、排水芯をあらかじめ測定しておく必要があるので、ご自身でDIYされる場合などはご注意下さい。
(引用:LIXIL)
豆知識「タンクレストイレ」ってなに?
通常”トイレ”と聞くと思い浮かべる、便器とタンクが別になっているものを「組み合わせトイレ」と言います。
それに対してタンクレストイレは言葉通りタンクがありません。「組み合わせトイレ」と「タンクレストイレ」違いとして、最もわかり易いのはその見た目です。
「組み合わせトイレ」に対し、「タンクレストイレ」はタンク部分が無い為、非常に洗練された、スッキリとした印象を与えてくれます。
タンクレストイレとは、従来のような貯水タンクを設置せずに水流と水圧をコントロールすることによって排水できるように開発されたお手洗いです。初めて日本で販売されたのはTOTOのネオレストで1993年に発売されました。
ローシルエットですっきりとした見た目が特徴です。
*従来のタンク付トイレはトイレ内の給水管からタンクへ水を溜めて、レバーを捻って流すという方式ですが、タンクレスはタンクがないので水道と直結して水を流す構造になっています。
1993年にTOTOが日本で初めて「タンクレストイレ」を発表してから、次々といろいろなメーカーが発表し、今ではトイレの見映えがよくなる・省スペースを有効活用出来る・最新の機能を試せるなどの理由から、じわじわと人気が出てきています。
タンクが無くても汚物をしっかり流せる仕組み
・給水管からの直接の水圧
・これを便器内で渦を巻くように横に流す
・排水管内のサイホン作用により効率的かつ強力に排水
このように、水の流れを元に考えたのがタンクレストイレです。
(引用:リライブ)
【ガスケットの交換】
白い部品がフランジ。黒いゴムで出来ているのがガスケット
便器と床の間に、隙間を埋めたり密着性をよくするため、フランジとガスケットがあります。
ガスケットは、いわゆるゴムパッキンです。
便器を取り外すと、フランジがありガスケットいうゴムが劣化していましてので、ガスケットを取ります。
ガスケットはフランジにくっついているのでマイナスドライバーなどで剥がしながら綺麗に全てとります。
そして新しいガスケットを隙間が無いように設置して完了です。
【トイレ便器内以外の水漏れの箇所と対応】
・止水栓からの水漏れ⇒ 止水栓とその上下配管の交換
・給水管の水漏れ⇒ 給水管の交換(ストレーナーの清掃)
・タンクと便器の間から水漏れ⇒ タンクを取り外して密結パッキンの交換
・便器と床の間から水漏れ⇒ 便器を取り外して、ガスケットの交換もしくはソケットの交換
・温水洗浄便座から水漏れ⇒ ホースの接続部からの水漏れであればナットパッキンの交換
温水洗浄便座内部からの水漏れであれば温水洗浄便座の交換
・便器内に水が流れ続ける⇒ タンク内の部品の交換
(タンク内は様々な部品の構成により、ハンドルを回すと水が流れる仕組みを作り上げています。一つでも誤動作すると成立しません。)
豆知識「トイレタンクの仕組み」って?
・ボールタップ
水位を調整する浮き球を言います。
①浮き球が空中にあり「下を向いている」と給水が開始されます。
②水位が上がって浮き球が水に浮かび「根元が一定の角度になる」と給水は止まります。
・フロートバルブ(フロートゴムを使用した栓)
フロートバルブの開閉により、タンク内の水を便器へ流したり、止めたりします。
このフロートバルブには、レバーハンドルと連動する鎖がついています。
※フロートバルブに使用されているのが、フロートゴムと言う、黒いゴムで出来ている、排水口の蓋の役割を果たしている部品です。ゴムですので、経年劣化によりゴムが溶けてきて、変形することで、タンク内の水が漏れだすことがあります。フロートゴムを手で触って、手が黒くなったら、フロートゴムの替え時です。
最近では、フロートバルブがプラスチック製になっているものもあります。
・サイフォン管(オーバーフロー管)
フロートゴムと組み合わせる部品で、トイレのタンク内の水量を保つため、設置されています。
サイフォン管はプラスチックで出来ており、根本から折れてしまった場合、タンクに溜まらず水が流れるので、その場合はサイフォン管を交換する必要が有ります。
交換時にトイレのタンクを取り外す必要が有ります。
・給水管(直管・フレキ管)
給水管は、止水栓とタンクを繋いでボールタップに接続されている部品です。
ボールタップを変えた時に、ボールタップと止水栓までの距離が変わるので、給水管を交換しないと水漏れするリスクがあります。
フレキ管を交換する時はフレキナットに入っているゴムパッキンも劣化しているので交換する必要があります。
トイレの設置形態によって、止水栓とタンクとの繋ぎがフレキ管ではなく、直管の給水管が付いている場合もあります。
・止水栓
修理前に水を止めたり、水の勢いを調節する役割を果たします。
(引用:TOTO)
《トイレが詰まった!水漏れした!》
せっかくだから高機能なトイレに交換しよう!!
一般住宅に付いている便器・タンクは「組み合わせトイレ」と呼ばれています。それは、タンク内の部品交換だけで修理のできる構造となっているので、メンテナンスが楽で長持ちするからです。
同じような形をしている「一体型トイレ」は組み合わせトイレと違い、水漏れが起こった場合、タンクか便器かどちらかだけが壊れている場合でも、全部交換しなければなりません。
しかし、便器とタンクの一体性は、掃除のしやすさに飛び抜けていて、見た目もスッキリと見えます。
トイレを流す水は、タンク内に一時溜め置き、必要に応じてタンクから便器へ流れ込みます。それを、給水配管を直付けにしたものが、「タンクレストイレ」という商品です。
水道直結なので、繰り返し連続で水を流すことができ、便利ですし、タンクがないのでトイレ空間が広く使えます。
《トイレ(便器+タンク)の性能》
・便座の種類:普通便座、暖房便座、温水洗浄便座などがあります。
・洗浄方式:洗い落とし式、トルネード洗浄・パワーストリーム洗浄・ターントラップ方式などメーカーでそれぞれ採用しています。
・リモコン:トイレの排水をリモコン式のボタンで座ったまま押せるものもあります。温水洗浄便座でなくても、後から取付ける事が出来ます。
それぞれ、現在お使いのトイレで気になっていたり、こうだったらいいのにな。を実現しているものもあります。
便器の交換を余儀なくされた場合、「余計な出費」と考えるよりも、「新しいトイレを設置できる」機会だと思って、希望に沿ったトイレを設置するというのも、良いかもしれません。
トイレも日々進化しています。汚れが溜まって掃除が大変だった便器の内側のくびれを無くしたメーカーもあるなど、新しい発見がありそうです。
(参考:2024年おすすめトイレ)
●神奈川水道(水道局指定工事店)~弊社について~
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給水装置工事主任技術者の資格を有しています。
水道局指定工事店です。
◆県営水道指定給水装置工事事業者(茅ヶ崎市)認定番号3021
・対応地域
神奈川県全域を対応致します。
【政令都市】横浜市、川崎市、相模原市
【横須賀三浦地域】横須賀市、鎌倉市、逗子市、三浦市、葉山町
【県央地域】厚木市、大和市、海老名市、座間市、綾瀬市、愛川町、清川村
【湘南地域】平塚市、藤沢市、茅ヶ崎市、秦野市、伊勢原市、寒川町、大磯町、二宮町
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