合成樹脂管は有機溶剤、ガソリン、灯油、クレオソート、シロアリ駆除剤などにが付着すると、管に浸透し、管の軟化・劣化が起こり水質事故の原因となるので、これらの物質と接触させてはいけないです。
【硬質ポリ塩化ビニル管】(塩ビ管)
硬質ポリ塩化ビニル管は引張強さが比較的大きく、耐食性と耐電食性に優れています。難燃性ですが、熱、衝撃に比較的弱く、直射日光による劣化や温度の変化による伸縮性があります。管に傷が付くと破損しやすくなるので傷が付けないように取り扱う必要があります。異形管の接続箇所には管防護が原則必要です。接着剤にはVP用とHIVP用があるので区別して使用します。道路内、宅地内の埋設管として用いられています。(参考:塩ビ管の種類)
【耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管】(HIVP)
耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管は、硬質ポリ塩化ビニル管を耐衝撃性用に改良したものです。給湯配管には使用できません。しかし、長期間、直射日光に当たると耐衝撃強度が低下することがあります。
(ベストなパーツより引用)
【耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管】(HTVP)
耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管は、硬質ポリ塩化ビニル管を耐熱用に改良したものです。90℃以下の給湯配管に使用できるが、瞬間湯沸器に使用することは出来ません。伸縮量が大きいので、耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管継手を使用するか、配管の施工方法で伸縮を吸収する必要があります。(参考:エスロン)
【ポリエチレン二層管】
ポリエチレン二層管は柔軟性に富み、現場での生曲げ配管が可能です。長いので、継手が少なく施工が済みます。他の管種と比べて柔らかく傷が付き易いので取り扱いに注意します。耐寒性、低温での耐衝撃性に優れているので、寒冷地の配管に用いられている。
【水道配水用ポリエチレン管】
耐久性、耐食性、衛生性に優れ、軽量で取り扱いが容易です。管に柔軟性があり地震、地盤変動に適応できます。
【架橋ポリエチレン管】
架橋ポリエチレン管は耐熱性、耐寒性、耐食性に優れ、軽量で柔軟性に富んでいます。スケールが付きにくく、流体抵抗が少ないです。長く、施工が容易な為、集合住宅等の、さや管ヘッダー工法や先分岐工法の給水、給湯配管に用いられています。管の保管は直射日光を避け、傷が付かないように保管、運搬、施工に注意する必要があります。95℃以下の給湯配管に使用可能だが、水温による設計圧力が定められているので、その上限を超えないように減圧弁を設置する。(参考:架橋ポリ管.com)
~神奈川水道コラム~雑談と世間話~
【塩ビ配管・ポリエチレン配管の種類と特徴】
1.塩ビ配管について
(1)塩ビ配管とは
正式名称は「硬質ポリ塩化ビニル管」であるが省略して塩ビ管、塩ビパイプと呼ばれている。素材のポリ塩化ビニルの特徴、
メリット、デメリットは下記の通り。
【特徴】・・・塩化ビニルの重合により得られる合成樹脂
【長所】・・・可塑剤の多少により軟質(フィルム・シートなど)から硬質(パイプ・容器など)まで各種成型品を製造可能。
【短所】・・・耐熱性に弱く加熱すると軟化する。
(2)塩ビ配管の種類
■VP管
【特徴】・・・厚肉のVP管は圧力管路を中心に幅広い用途で利用されている。
【用途】・・・屋内外の給水管、排水管、空調ドレン管
【長所】・・・内面が非常に滑らかで摩擦抵抗が小さく、スライムが付着しにくいため長年にわたり
効率よく排水できる。
酸・アルカリの耐薬品性がある。(種類・濃度・温度によっては使用不可となることがあるので注意が必要)
【短所】・・・直射日光により、塩ビ管の日の当たる側のみ表面温度が上昇し、裏側との温度差により反り(曲がり)が発生
するので注意が必要。
■VU管
【特徴】・・・VP管と比べて薄肉のためVP管より低い水圧向け。
【用途】・・・主に一般住宅の簡易な排水設備などの無圧管路に使用。
【長所】・・・薄肉管のためVP管と比べて重量が軽い。
【短所】・・・中~高圧管路には使用できない。(設計圧力は0.6MPa以下)
■HI管(HIVP管)
【特徴】・・・耐衝撃性能を持ち、管体そのものが優れた可撓性がある。
【用途】・・・寒冷地での使用や、施工時における外部衝撃や他工事によって受ける衝撃破損事故を
防止する場面に使用される。
【長所】・・・管軸、管側方向の荷重に対する接合部の信頼性も高く、地震に強い管路を構築できる。
【短所】・・・コストが高い。
■HT管
【特徴】・・・VP管と比較して高温域で安定して使用できるとともに、耐久性・保温性に優れている。
【用途】・・・給湯配管、高温排水配管に用いられる。
【長所】・・・最高使用温度が90℃(伸縮には要注意。使用温度が高いほど耐水圧が下がる。)
【短所】・・・コストが高い。
厨房機器等で使用される業務用洗浄剤には、配管材を侵す有機材等の成分が含まれている場合が多く、
配管材に亀裂が発生して漏水事故につながる恐れがある。
2.ポリエチレン配管について
(1)ポリエチレン配管とは
ポリエチレン素材は耐候性や耐薬品性を有し、その優れた物性は変化することはない。そこで管と継手の接合は接着接合ではなく、
EF接合(継手内に埋め込まれた電熱線に電流を流すことにより、管表面と継手内面を溶かして融着・接合する。)を用いる。
EF接合ができない場面ではヒーターを用いて管端部を溶かして接合する。
(2)ポリエチレン配管の種類
■給水用ポリエチレン管
【用途】・・・給水配管
【長所】・・・錆びることがないので赤水の心配が無い。
腐食性土壌や塩害地域でも腐食の心配が無い。
電気絶縁性に優れ、鉄道に近い場所でも電食が起きない。
可撓性とEF接合により地震に強い一体管路を構築する。
■空調配管用ポリエチレン管
【用途】・・・冷温水配管
【長所】・・・錆びることがなく、経年劣化による内面の腐食と漏水の心配がない。
軽量でスピーディーな施工が可能。(100Aの場合SGPの約1/3)
管と継ぎ手の接合はEF接合のため信頼性が高い。
■金属強化ポリエチレン管
【用途】・・・冷温水配管・給水給湯配管
【長所】・・・電気化学的腐食や水質による腐食に対して優れた耐食性を発揮し、青水や赤水の発生がない。
アルミ層があるため、酸素透過がない。
柔軟で自在な曲げ配管が可能、さらに曲げ形状を維持する。
長尺で柔軟なため曲がり部に継手が不要で、シンプルな配管が可能。
■架橋ポリエチレン管
【用途】・・・給水給湯配管
【長所】・・・給湯用は最高使用温度95℃以下で長期間にわたって安定して使用できる。
耐食性に優れ、水質に悪影響を及ぼさない。
内面の表面状態は非常に円滑で、摩擦抵抗が小さく、スケールの付着もほとんどない。
長尺で軽量のため、施工のスピードアップが図れ、省力化に対応できる。
■ガス用ポリエチレン管
【用途】・・・都市ガス配管
【長所】・・・ポリエチレンは化学的に安定した材料で、電気絶縁性が非常に高く、土中に直接埋設しても腐食や電食の心配がない。
中密度ポリエチレンは可撓性に優れ、通常の地盤沈下や地震による地盤変動に対しても、従来の導管材料よりはるかに優れた特性を有している。
ポリエチレン管(ポリエチレンパイプ)は軽量で取り扱いが容易であり、スクイズオフ工法により迅速なガス遮断が可能。
防食工事不要、工期短縮など、ポリエチレン管(ポリエチレンパイプ)は総合的にみて経済的な材料である。
(引用:積水化学 空調設備ニュース)
豆知識「給水配管の古今東西」って?
普段意識することのない水道管ですが、不具合が生じると生活に支障をきたしますよね。
汚い水が出たり、つまったり。そういうトラブルが起きたら、水道管を点検、修理する必要が出てきます。
町の水道局や業者に点検を依頼する前に、水道管の材質をある程度把握しておくことをおすすめします。水道管のトラブルには使用されている材質もしばしば関係しているからです。
~昭和49年あたりまで
昭和後期の配管は「亜鉛メッキ鋼管」と呼ばれる管でした。その名の通り鉄管に亜鉛で加工したモノでしたが、現在比べると、衛生的にも品質的にも好ましくなかった。
樋運も管内に錆でできたこぶが大量に発生していたのです。そのため赤水が出ることも頻繁にあり、錆にはバクテリアが発生。
汚れとこぶとで管内が詰まってしまうこともしばしばありました。たとえ閉塞しなくても錆まみれの水はおいしくなく、体にも悪かったのです。
昭和50年~平成5年ごろまで
昭和50年以降、配管の問題を解決しようと苦心したうえで「硬質塩化ビニル鋼管」が完成します。
これは鉄管内に塩化ビニルが組み込まれており、直管内は錆びることが無くなりました。
しかし接合部やバルブは、以前錆びやすい鉄管が使われており、接合部が錆びるので、結局管内を詰まらせることも多々あったのです。
平成5年~平成10年ごろまで
接合部の問題を解決すべく「コア内蔵継手」が発明されました。 これで鉄管はほぼ使われなくなったのですが、継手には問題があり、ねじ込みが甘い場合、鉄管部分が露出し、結局錆が発生することもあったのです。
平成10年以降
技術革新により「ステンレス鋼管」と「ポリエチレン管」が発明された結果、鉄さび問題に終止符が打たれました。 鉄管が使われなくなったことで錆こぶもなくなり、出てくる水もきれいになった。
また配管が詰まるリスクも軽減され、今ではおいしい水を安全に飲めています。
※築年数が経過している住まいは、、依然、鉄管が使われている建物もあります。水漏れなどが起きた場合、最新の配管部材に変更する事をお勧めしています。
近年では
給水配管材は、時代とともに新しい管材が開発され、共用部分では、2000年頃から、より耐久性の高い「ステンレス管」や「樹脂管材」を採用するマンションが増えています。
また、近年竣工のマンションは共用部、専有部ともに樹脂製の「ポリエチレン管(架橋ポリ)」や「ポリブデン管」などが用いられています。
こんなに短期間で進歩する給排水の材料。今後も楽しみです。
●神奈川水道(水道局指定工事店)~弊社について~
【弊社作業内容】
一戸建て・マンション・店舗においてキッチン(台所、厨房)、トイレ、浴室、洗面所、洗濯等の水道トラブルを熟練のスタッフが丁寧に修理しますので安心してお任せください。
配管の水漏れを修理をしたい、配管の引き直しをしたい、下水つまりの解消、下水管を修理したい等のご要望も、高い技術で信頼と実績がございます。
【その他の作業】
階下漏水や屋外の水栓柱・散水栓の水漏れ(土、コンクリート)、蛇口の修理・交換、トイレの修理・交換、洗面化粧台交換、製氷機の設置等にもスピーディーに対応します。
【お見積り】
ご相談・お見積りは無料で、お気軽にご相談下さい。
出来るだけご希望金額に沿えるように致します。
【営業時間】
年中無休で9~23時まで営業しておりますので、電話またはお問い合わせメールより、お気軽にご連絡ください。(場合によっては夜間対応も実施します)
現場をみて無料でお見積り致します。予定が空いていれば即日対応致します。
【資格】
給水装置工事主任技術者の資格を有しています。
水道局指定工事店です。
◆県営水道指定給水装置工事事業者(茅ヶ崎市)認定番号3021
・対応地域
神奈川県全域を対応致します。
【政令都市】横浜市、川崎市、相模原市
【横須賀三浦地域】横須賀市、鎌倉市、逗子市、三浦市、葉山町
【県央地域】厚木市、大和市、海老名市、座間市、綾瀬市、愛川町、清川村
【湘南地域】平塚市、藤沢市、茅ヶ崎市、秦野市、伊勢原市、寒川町、大磯町、二宮町
【県西地域】小田原市、南足柄市、中井町、大井町、松田町、山北町、開成町、箱根町、真鶴町、湯河原町
日程の都合がつけば、静岡県東部や東京都内も対応しますのでお気軽にお問合せ下さい。
現場を見て最適な方法をご提案いたします。
水道トラブルでお困りの際は神奈川水道へお問合せ下さい。