2019.05.04ブログ

飲料水の塩素消毒

【消毒の措置】

消毒は感染性病原体による飲み水の汚染を防ぐ為に行われます。水道事業者は給水栓における水が遊離残留塩素を0.1mg/ℓ、結合残留塩素0.4mg/ℓ以上、保持するよう塩素消毒を行います。また、供給水が病原生物に著しく汚染される恐れがある場合は給水栓における水の遊離残留塩素は0.2mg/ℓ、結合残留塩素は1.5mg/ℓ以上保持するように塩素消毒を行います。

【消毒薬品】

消毒用の塩素剤には液化塩素、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム(さらし粉)が用いられています。液化塩素は塩素ガスを液化して容器に入れたものです。空気より重く、刺激臭で毒性が強いです。次亜塩素酸ナトリウムは淡黄色の液体でアルカリ性が強いです。液化塩素より安全性が高く取り扱いが容易です。

【消毒剤の注入箇所】

緩速濾過法は、原水を普通沈殿処理後、ろ過池の砂層に繁殖した好気性生物により水を浄化する浄水方法です。塩素剤は砂濾過を行った後に注入します。

急速濾過法は、原水に凝集剤を加えて薬品沈殿処理後、砂濾過を行う浄水方法です。凝集フロックは物理的に除去します。溶解性の鉄、マンガンは塩素による酸化析出作用で除去します。残留塩素を補うために塩素剤を追加します。沈殿処理前に塩素剤を追加することを前塩素処理、沈殿処理後に塩素剤を追加することを中間塩素処理、ろ過後に塩素剤を追加することを後塩素処理と呼びます。中間塩素処理は、原水中の有機物と塩素の反応で出来る副生成物を減らすことが出来ます。

【残留塩素】

残留塩素は、塩素剤で水を消毒後に水中に残留し、消毒効果のある有効塩素が水中の微生物を殺菌消毒したり、有機物を酸化分解後に水中に残留している塩素のことです。残留塩素とは遊離残留塩素と結合残留塩素がある。塩素は、水に溶解すると次亜塩素酸(HClO)と塩素になり、次亜塩素酸はその一部が次亜塩素酸イオン(ClO)と水素イオンになります。次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンを遊離残留塩素と言います。水中にアンモニア化合物があると、塩素はこれと反応してクロラミンを生じます。クロラミンはモノクロラミン、ジクロラミン、トリクロラミンとなりますが、モノクロラミン、ジクロラミンを結合残留塩素と言います。残留塩素の殺菌効果は、遊離残留塩素の方が結合残留塩素より強いが、残留効果は結合残留塩素の方が大きいです。

【残留塩素の測定】

残留塩素の測定はジエチル-P-フェニレンジアミン(DPD)法によって行います。DPD法は試薬によって発色した桃~桃赤色を標準比色液と比較して残留塩素を測定します。遊離残留塩素は発色後、直ちに測定します。結合残留塩素は発色した液にヨウ化カリウム試薬を加えて混合し、2分後に測定した総残留塩素から遊離塩素濃度を差し引いた濃度です。

 
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